このレッスンでは Silver Efex Pro 2 を使って手軽にモノクロ画像の世界を楽しんでみましょう。写真の楽しみにモノクロームがあります。白黒写真、ブラック&ホワイトなどの呼び方がありますが白と黒の2色、もしくは単色の濃淡などで表現する画像には独特の世界感があります。デジタルカメラの時代になっても、モノクロ画像は表現手法の1つとして定着しています。Photoshop でも「色調補正」>「白黒」を選ぶだけで簡単に白黒化できますがNik Collection のSilver Efex Pro 2 を使うことで、単に白黒化するだけでなく、手軽にワンクラス上のモノクローム写真を作成できます。ここでは Photoshop で「フィルター」メニューのNik Collection からSilver Efex Pro 2 を選びます。もちろん Lightroom からでも OKです。するとすでに「ニュートラル」というプリセットが適用された状態で画像が開きます。画面左側には、プリセットライブラリとしてカテゴライズされたモノクローム化のプリセットが用意されています。選択した効果に合わせて、右側の調整パネルの内容が変化します。 「すべて」からも選べますが、さすがに 38 個もあると目的の効果を選ぶのに時間がかかってしまいますから、「クラシック」や「モダン」「ヴィンテージ」の3つから選ぶといいでしょう。「クラシック」のプリセットはオーソドックスなモノクロのイメージになっていて、「モダン」のプリセット集は、ちょっとアレンジしたイメージになっています。「ヴィンテージ」は「クラシック」よりも更に昔のモノクロ写真をイメージしたプリセット集で、中には「セピア」等白と黒が色で置き換えられたようなプリセットが含まれています。通常はこのプリセットから選ぶだけでも完成されたモノクロ写真に仕上がりますが、もう少しだけ作り込みたい時などは画面右側の調整パネルを使います。今回は「ヴィンテージ」の「ソフトセピア」を使います。少し暗めのセピアカラーで、古すぎず、かつどこか温かみのある仕上がりになります。十分に雰囲気のある写真になりますが更に調整で追い込みます。少しだけ暗くしたいので「グローバル調整」の「明るさ」を-10% に下げます。あまり「コントラスト」を高めるとセピアのイメージに合いませんので「コントラスト」は-41% に下げます。オブジェクトはしっかり見せたいので「ストラクチャ」は30% に高めます。 更にハンドル部分と道路の色の重なりを解消したいので、Nik Collection が得意とするコントロールポイントを使って調整します。「コントロールポイント」をクリックしてから右上の道路の暗い部分が適用されるようにクリックして配置して大きさを調整します。「明るさ」を32% に高めます。「コントラスト」は-14% に下げます。「ストラクチャ」は6% にすると潰れることなくいい具合に仕上がります。「コントロールポイントの複製」ボタンをクリックして同じ効果のポイントを追加します。道路の左側の暗い部分にドラッグして配置します。道路が明るくなります。Mac では Option キーを、Windows では Alt キーを押しながらポイントをドラッグして、追加して配置します。道路が明るくなりました。もう一度「コントロールポイント」をクリックして今度はハンドルの部分をクリックすると、ハンドルが濃くなって道路とのメリハリができました。これで OK をクリックしてPhotoshop に戻ります。Silver Efex Pro 2 で編集した結果のレイヤーが追加されています。この様な温かみのあるイメージに仕上がりました。 以上、Silver Efex Pro 2 を使って手軽に高度なモノクロ画像を作り出す方法でした。